南部四式丙(1978年製)

10代前半に作者が作った南部四式丙は、作られた時代からする
とかなり先進のモデルだったといえるだろう。制作当初は銃身
が鉄(組立式の棚のフレーム)で作られていた。主要機関部は
アルミを使用しており大口径弾も装填できる。


機関部はトリガーと一体になったホールドフックを傾斜させる
強制滑射撃方式で、引き込みピンと同様の構造。フックの回転
軸を装弾の張力の真後ろに配置して張力を吸収している。
当初は下の図のような櫛歯型のパーツを上下に組み合わせた構
造で連射式として開発された。この構造は1発毎に装弾が上、
下交互に移動しながら進むものだが、トリガーが重くなる事と
装填の煩雑さで単発におさまった。


頑強な構造の為、数本のNo.16を針金で束ねたマグナム弾や数
本を同時に発射する散弾が発射できる。当時の作者は暴発にお
びえつつ強力弾を装填、受験勉強のウサを晴らしていたという。

名 称 :南部四式丙
全長:430mm  銃身長:330mm  適合装弾:#16  装弾数:1発
素材:アルミ、木材
制作者:斉藤 修(岩手県)