MR-4 水平2連散弾銃:ロンドンガン・テイスト(2009年製)


意表を突く作品の多い作者の新作だが、今度は英国の銘銃のの優美なH&Hを参考にデザインした
文字通りの散弾銃を発表した。雰囲気をだすためストックは厚板を削りだしてある。


発射状態では銃口から移動式のシャトルフック(ホールドフック)が左右4つずつ見える。


本物のサイドバイサイド(水平二連)と全く同じ閉鎖機構を採用している。


グリップ上方のトップレバーで銃身の解放操作をする。左が解放、右が閉鎖位置。


薬室を解放したところ。銃身内部には、オーバンドを引っ掛けるシャトルフックが待ち受けている。
発射機構もなんと本物そっくり。本物より長く鋭い撃針が飛び出る。


装填時には、フォアグリップ(先台)を前進させると、ワイヤーが引かれ、銃身内部のシャトル
フックが後方の待ち受け位置まで移動する。


装填時の先台の位置。このストロークを引き戻す時に銃身内部ではオーバンド8本が伸ばされる。


銃身の前後にそれぞれプーリーがセットされており、ワイヤーが往復し、先台と逆方向にシャトル
フックを伸ばす構造になっている。


ダブルトリガーのユニット。引き加減で1発のみは勿論、左右連続も、ほぼ同時も思いのまま。


実物の10番散弾と同じ位のサイズのカートリッジ。1つのカートリッジには4発のオーバンド16番
を装填できる。これを左右の銃身に込めて、フォアグリップを引き寄せる。8本を同時に伸ばすの
で、かなりのパワーを要する。

リヤフックを兼ねた特殊なカートリッジが心臓部といえる構造だ。このカートリッジもそうだが、
銃自体の構造も、本物の散弾銃よりかなり複雑な機構を組込んである。筒の中から発射された散弾
4発は適度に散る。実質の銃身長がオーバンド16番の最大値に近い420mmというのも破壊力があり、
いかにも散弾銃らしい。
本物の資料を漁り、寸法の再現性も申し分無い。更に銃床の素材に拘っているので、非常に重量感
もあり、射撃姿勢をとると散弾の衝撃が脳裏をかすめ、思わず背筋が緊張する。

名称:MR-4 水平2連散弾銃:ロンドンガン・テイスト
全長=915mm、全高=180mm、全巾=56mm、銃身長=500mm
適合装弾=#16カラーバンド(共和製のみ)、装填数=4発×2
 *輪ゴムの引き伸ばし長さは420mm

材質:
<ゴム銃>
 アルミパイプ、アルミ平板、楢厚板、黒檀厚板、真鍮板、真鍮角材、真鍮丸棒
 ステンレスロープ、ステンレスバネ棒、ネジ、テフロンテープ

<カートリッジ>
 塩ビパイプ、真鍮板、真鍮クギ、真鍮パイプ、樫丸棒
 製作期間:2ヶ月
製作者:一杉洋之(神奈川県)