N14-45<南部14年式セミスケールモデル>(2007年製)

作者の定番モデルCG45の機構を南部14年式に組込んだのがこのモデル。
予てから構想はあったが、南部14年式はあまりにスマートで機構の組込み、
強度に不安があったという。しかしフライスを使い刳り貫き加工ができる
ようになったことから製作に踏み切った。


幅広のトリガーガード、真上に開いた廃莢口など、細部まで精巧に再現してある。
フロントのホールド部は照星の形状を損ねないように横方向にもピンを通す方法で
弾道の跳ね上がりを防止してある。


南部14年式の特長的なアクションが見事に機構とマッチしている。ただ、外観の忠実な再現の
ため、固定リリーサがフレームの中に埋設されており、少々装填がしにくい。
後端のボルト部は木目を活かすため敢えてローレット(滑り止め)は切っていない。


全てのパーツがフライスで加工されたはめ込み構造のために、工具無しで分解組み立てが可能。
寒冷地用のだるま型トリガーガードは1ミリ厚に削ったチーク材を半田ゴテで熱形成後、3枚
張り合わせてある。ノコギリ状のスライドプレートは、本体よりも長いため、収納するスペース
を確保するために銃身を後方から40ミリも刳り貫いてある。
作者ならではの機構がモチーフにジャストフィットし、素材の風合いと加工技術を活かした秀作。

名 称 :N14-15
全長:240mm  銃身長:210mm  全高:150mm  全幅:32mm
適合装弾:株式会社共和 アメ色オーバンド#16  装弾数:6発 
素材:ケヤキ板、樫丸棒、ラジアタ・パイン丸棒、黒檀板、チーク板、SUS平角棒、
 SUSバネ鋼、SUSネジ類、BSタップカラー、真鍮板、真鍮クギ、コイルスプリング、
表面処理:ウッド・オイル仕上げ(グリップ=ナチュラル色、グリップ以外=エボニー色)
製作期間:約2.5ヶ月 制作者:一杉洋之(神奈川県)